2015年6月12日金曜日

missing linkあとがき


ミッシングリンク(Missing-link)とは
連続性が期待されている事象に対して、非連続性が観察される場合、その比較的顕著な間隙を指す。
(出典:wikipedia)

 

このミッシングリンクという言葉の響きと、意味も何だか不思議で謎を感じさせるところが好きでいつかタイトルに使いたいなぁと思っていました。

この話の着想はもちろんこの単語の意味からで、これを今回人の人生に当てはめてみました。
遠い昔に幼馴染みだった二人が、何十年か後に再会する。それまでの二人の間の空白をこの単語の意味に自分なりの解釈で当てはめてみたものです。

同じ時間を過ごしていた二人が、それぞれ別の場所で時を重ねて、再会後にそのお互いの空白を埋める際に起きる様々な事象や想いの交錯に美しさを感じ、それをうまく伝えられたらなぁと思いました。

あと、今回この話を作成する直前に悩んでた時期がありまして、それに対する今の自分の答えとして描いた話でもあります。
その悩みというのが、いわゆる「離ればなれになった幼馴染みと再会して、恋愛関係に発展する」と言った典型的な少女漫画的な展開を描いていて本当にいいのかどうかという事でした。

些細な事なのでしょうが、色々思う事がありました。

都合のよいベタな話だと、読んでて「おいおい、んなわけないでしょ」って思って好きになれないし、描き手として自分でそう思う話は絶対に描きたくなかったからです。

しかも、自分で描く話のコンセプトは"非日常を如何に現実的に描くか"というところで、個人的にリアル感を重視しているつもりです。
ところが、私の話にはこういう幼馴染みネタがちょこちょこあり、そうする事で話自体はドラマチックにはなりますが、それは自分の描きたい事に沿っていないのではないかと感じる事が最近多くなってきて、非常に迷っていました。

ですが、たまたまTVで元プロ野球選手の奥様達のドキュメンタリーを観ていた時に、"高校生の頃に付き合ってて、その後別れ、野球選手を辞めた後に再会して結婚"とかって言う展開のご夫婦が何組か紹介されてて、現実にそんなドラマチックな事があるなら、フィクションで描いても大丈夫じゃないかと何だか吹っ切れました。

で、丁度ネタを探してた時に、二次創作の方で何度か描いている任侠ものをまたやりたいなぁと感じまして、今回の話を組み立ててみました。

私としては、少し精神面の描写が多いかなぁと思いますが割と気に入っています。
結末はいつもの解決になってないもやっとした感じで申し訳ないですが。
 

任侠ものは個人的に好きなジャンルなので、またちょこちょこ登場する事があるかと思いますが、また読んでいただければありがたいです。

それでは、missing linkを最後まで読んで下さり、またこちらのあとがきにまで目を通してくださって本当にありがとうございました。

今後とも、当サイトをよろしくお願いします。

天野屋  遥か

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